1. 概論と開発の歴史
トルマリン(英語ではタウマリンTOURMALINE )は、宝石としては比較的新しいもので、1703年にセイロン島(現在のスリランカ)で掘り出された原石が、はじめてヨーロッパに紹介され、ダイヤの様な透明から、赤・黄・緑・青・紫・茶・黒等あらゆる色彩があり、価格も安く、硬度的にも加工しやすかったので、他の宝石のイミテーションとして流通した。又、トルマリンには、色の混じり合ったパーティドカラーや外周が緑で中心部がピンクのウォーターメロン等もあって宝石としても珍重され、オパールと並んで10月の誕生石とされ、「希望」を表すものとされ一般に流通した。
ところが、宝石店店頭に2週間も飾っておくと、トルマリンだけが輝きを失う。ルーペで見るとトルマリン表面に小さい埃や塵がくっついている。当時は、電気に関する知識が乏しかったので、このような現象がなぜ起こるのか不明のままであった。
19世紀の終わりになって、当時フランスのソルボンヌ大学で物理を学んでいたJacquesとPierreのCurie兄弟(弟Pierreは後にオーストリア生まれのマリアと結婚し、キュリー夫妻として第3回ノーベル物理化学賞受賞)は、不思議な宝石トルマリンに興味を持ち、各種の実験から、この宝石の結晶には、圧力を掛けると結晶表面に電荷が生じる事を証明し、ピエゾ電気(圧電気)と名付けた。更に、結晶を加熱しても電荷が生じる事を見つけ、焦電気(ピロ電気)と呼んだ。以来、トルマリンは鉱物学的に(でんきせき)と呼ばれる。宝石店で、埃や塵を引きつけるのは、室温変化による焦電気が宝石内に貯まったためである。
1985年になって、久保哲治朗先生は、偶然に電気石という記述に出会い、東京大学物理学教室の同窓である中村輝太郎先生(現東海大学教授)や戸村正夫先生(現大阪市立大学名誉教授)など多くの学者の協力を得て、トルマリンの電気的な特性解明に着手された。
2. 自発電極・永久電極の発見
久保先生グループは、Curie兄弟の研究を一歩進めて、トルマリンを微粉砕して3ミクロン程度の結晶を得て、この結晶構造と結晶の両端にプラス正極とマイナス負極が常に自発的に生じる事を証明した。更にこの両極の間には100万ボルトにも達する電位差が生じる事、プラスとマイナス極を超細の導電線で結んだとしたら、0.06ミリアンペア程度の微弱電流が流れ、この電流は永久に流れ続ける事を証明した。これらの事は、いくつかの専門書籍で詳しく解説されているが、これらの文献は、ある程度の専門知識がないと十分な理解が困難であるので、素人向けに久保先生に解説して戴くと永久電極とする意味がはっきりする。
「トルマリンを微粉砕すると、ミクロン単位でもサブミクロン単位(10,000分の1ミリ)になっても、結晶の両端にはプラスとマイナスの電極が生じます。このプラス極と伝うのは、マイナスに帯電した電子(e−)が欠乏しておりマイナス極と伝うのは、電子が有り余っている状態です。
宇宙からは、宇宙エネルギーと名付けてもいい素粒子が地上に降り注いでいますが、この中心は電子です。トルマリン結晶のプラス極は、この宇宙エネルギーたる電子を引き付け収集します。すると、トルマリン結晶の特異な構造から、この電子は速やかにマイナス極に送られます。このようにして両極の間には、著しい電位差が生じますので、マイナス極からは常に、そして永久に電子を放出する結果となります。唯、トルマリンの特異な結晶構造は950℃以上の加熱で変化して、電気的な特性が失われる事も証明されています。
3. トルマリンセラミックの開発と応用
トルマリン結晶には、他の電源供給なしに永久に電流を発生させる力があることが各種の実験で証明されましたが、これを応用しなければ単なる発見にて終わってしまう。
久保先生達は、トルマリン結晶から電流を取り出すのに、電気伝導性の低い粘土質のセラミック原料との組み合わせを考えた。3ミクロンに粉砕されたトルマリン結晶を同じ程度のメッシュであるセラミック原料で混合し、球状のペレットを造り、乾燥させ電気炉にて900℃程度で焼成した。
このトルマリンペレットは、電気を通さない空気中にあるときは特別な現象を起こさないが、電気を通しやすい水中に入れると、その電気的な特性を発揮する。
「アクアリバイブ」に使用のトルマリンペレットには、数十万の3ミクロンの結晶が混合されており、ペレット表面には、プラス極・マイナス極それぞれ数万の極が存在する。そして、それぞれの極で電気的な働きが行われるのである。
界面の水の作用 疎水基をもつこの界面活性物質は、水分子と反撥し合うので水の界面に集まり、水素原子を水と反対の方向に向け(配向)、水分子と共に単分子膜をつくります。この単分子膜で包まれた水は、いままでの水になかった性質をもちます。
このペレットは、業務用として数年前から、大きな工場の給水配管、マンションの給水塔、公衆浴場・温泉の循環配管、プールの殺菌用配管にも応用されている。最近では、「アクアリバイブ」のように個人住宅の給水配管にも適用されている。これらの結果、給水のpH調節と軟水化、赤水対策、浴槽や流し等の汚れ防止や健康などの効果が期待され、農業用に利用されると農薬無しでの生産が可能など大きな成果が報告されている。
4. トルマリン利用の未来構想
ノストラダムスの予言ではないが、人類が地球上に現れ、ここ50〜60年の科学技術の急激過ぎる進歩により地球環境を破壊し、このままでは人類自らの生存さえもおぼつかない現在に、突然のようにトルマリンという神秘的なエネルギーを秘めた宝石が登場してきた。天然のトルマリンは、世界に分散しているが、天然資源には限界があるので、何時か人工的にトルマリンを創り出す方法の確立が必要であろう。地球上に唯一自ら電気を発生し、永久に電流を流し続ける鉱石トルマリンは、新しいエネルギー源としても期待される。とくに、不可逆的な電流の流れは半導体としての性格を持ち、電源の要らないコンピューター開発が計画されている。